□運命の番□

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「シイバさ……っ」 「大丈夫か!?」  身体を起こしたシイバがカナタを抱きしめる。久々の発情がカナタを襲っていた。熱くて、熱くて、息が苦しい。けれどシイバに抱きしめられているためか、気持ちは凪いでいる。 「……どうする?」  理性が残っているうちにと、シイバが聞いた。答えなんてとっくに決まっている。 「咬んで……ください」  シイバはまだ抑制剤が効いている。けれど明日の朝、薬を飲まなければカナタの発情が終わるまでの間に薬は抜け、ヒートする。  その時にうなじを咬まれれば「番」となる……はずだ。 「いや……?」 「嫌なものか。言っただろう? 運命でも運命じゃなくてもカナタを愛している」  シイバの手が首輪に触れる。カナタが金具に手を伸ばせば、それはあっけなく外れてシーツに落ちた。  カナタはシイバの膝を跨ぐ。それから首に抱きついてシイバの唇を吸った。 「僕も、愛してる」  唇に触れる端から噛みついては貪った。舌を絡め甘い応酬に酔っていると、カナタの腿をたどったシイバの手のひらが双丘を撫で上げる。長い指先が肉を割って蕩けだした後孔に沈む。たっぷりと濡れているおかげで抵抗はない。もっと奥に触れて欲しくてカナタは尻を突き出した。
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