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「シイバさん……まだ硬い」
「……すまない」
「あ、嫌……抜かないで」
上体を持ち上げそうになったシイバに、もっと、とカナタは耳元でねだった。発情に突き動かされている時は、どんな淫らなことをするのも平気なのに、たったそれだけを伝えるだけで胸が苦しくなる。
「起きられるか?」
「……うん」
あまりに幸せなこの時間を終わらせたくなかった。繋がったままで腿を跨ぎ、向かい合わせになる。シイバは大きく突くことをしないで、キスを交わしながらゆるゆると奥を捏ねるように動く。
シイバの指が胸の尖りをクニクニと摘めば、快感がひと息に加速する。ミルクは溢れてこぼれ出すのに、情欲は胸の内側に溜まっていく。
「ふ、ぅ……んっ、あ……あ、いっちゃう……」
テンポよく最奥と内壁とを捏ねられているだけなのに、カナタの身体は小刻みに震え今にも達しそうだ。
とろとろに蕩けたカナタを見て、シイバが喉の奥で笑う。
「イって」
「あ、ああ……だめ、だめ……ま、ああ……ぅう!」
イきたくないと抵抗したが、無駄だった。シイバに甘く命じられてはひとたまりもない。びくびくと震えながら後孔を締め上げれば、う、と小さく呻いたシイバも達する。
それだけでもうカナタのお腹はいっぱいだった。苦し気に顔を歪めるとシイバがまだ猛ったままの雄を引き抜く。広がり切った孔からごぷりと白濁が溢れ出た。
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