□運命の番□

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「あ…………そういえば、セイジのこと……」 「大丈夫だ。カナタの発情期が始まったからと言って、三日ほど預かってもらうよう母に伝えた」 「良かった」  ひとりぼっちだったカナタの周りに、いまはたくさんの人がいる。シイバといられるだけでも贅沢なことなのに、セイジが生まれた。そしてシイバの家族とも親しくさせて貰っている。ヒヨドリもツクモも、アリシマもいる。なんて幸せなのだろう。 「カナタの……ご両親も探してみないか? セイジのことを知ったらきっと喜んで下さるはずだ。直ぐにとは言わないが、考えてみて欲しい」 「…………はい」
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