防御の腕輪

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 などとレインが言い出して、後で味見をしてみようといった話に。  湖のすぐそばでもそういったお店がいくつかあるからだ。  ただ、先にその蔓を探しに行かないといけない。  周辺の森や山はそれほど高くなく、散策して道に迷うということはあまりない。  ただ、その蔓植物はそこそこ珍しく、果実を持っているとなると更に珍しい。  運の要素もあるが、本日はその果実を手に入れるための栄養剤のようなものも持ってきたので、多少の時間はかかるが蔓さえ見つかればどうにかなる。   というわけでその蔓を探しに僕たちは森の中に貼ることに。 「防御の腕輪を事前に渡しておくよ。風の魔力でこういった森の中に入るときに発破で体が傷つかないようにもしてくれるんだ」 「これ、昨日の森でもあればよかったんじゃ……」  というレインの突込みに僕は、材料がなかったんです、と答えた。  実際にそうなのだ。  そうして森の中を探していくうちに何も見つからず、やがて別の大きな道に出てしまう。  そこからまた戻ろうとしたところで、 「見つけたぞ、アリサの弟、リオ!」  また何者かが現れたのだった。
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