序章

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序章

※電子書籍化のため、非公開にいたします 。 「大丈夫ですか?」 駆け寄ってくるその姿に、途切れていく意識の中手を伸ばす。 伸ばした手を掴んだ男の手は、温かい。その温もりを探していた。 その温もりに包まれたかった。何度運命を呪ったか分からない。 けれど、これだけは本当だ。 こんなに自分に注がれる愛が、温かいものだと知らなかった。 白狼の腕、言葉、そして体温は、蘇芳を心の内側から温めていった。 縋っていいのか、愛せば愛すほど、戸惑う。 けれど、もう知ってしまった。離れられない。 image=506688380.jpg
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