告白

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 俺なんか、GIDとかじゃなくて、正真正銘の男なのに。  別に、草食系とかじゃないと思うけど、好きになった人とは甘い時間とかも過ごしてみたい。  やっぱり壁ドンとか、キュンとしてくれるのだろうか?  あれをやれば俺もモテるのか?  そんなワケのわからない思考にまでなってしまっている現実。  あーなんかいいことないだろうか。  今日の占いは☆みっつという微妙な人生プラン。  このままでは男としてのプライドがズタズタで人生が終わる気がする。  男としても、兄としても、幼馴染としても俺はもっと華々しく称えられる人間になりたいものだ。  ブツブツと心の中で零しながら、俺たちは学校の下足場に辿り着いた。  下足場に着くと、俺たちは一旦、お互いの靴箱へと向かう。  少し拗ねながら靴箱を開けると、そこには一通の手紙が入っていた。  ………。  ……………!?  なにこれ?  俺は靴箱の前で立ち尽くす。状況把握がうまく出来ない。 何度か見直してみるが、やはりそこにはピンクの封筒が入っている。  封筒と言っても長方形の固いやつじゃない。可愛らしいお手紙、と云わんばかりの高貴なものだ。  何故に今俺の目の前にそんなお手紙などがあるんだ?  人生の中で起こったことの無い衝撃的な現場に遭遇し、頭が追い付かない。
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