青春ジェンダーアイデンティティ

亀裂

　俺は妹の部屋の扉を閉めた。
　そこで、ある決意をした。
　あれだけ妹が動揺していた。
俺はやっぱり妹のああいう姿を見て、ほってはおけなかったんだ。
　俺は家で母さんに見つからないよう、手の傷の止血をして包帯を巻いた。
正直ものすごく痛い。刃が結構深く入ったけど、なんとか血は止まったから良かった。このことは真摯に受け止めないといけない。
　そうだ。
　この痛みは妹の痛みなんだ。
　だから、俺はそれから学校へ行ってある人のところへ向かった。