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それは何度目かの:Unbroken and subsequent long time.
その日の目覚めは最悪だった。それは吐き気と気だるさを伴って始まり、その内に気味の悪さを伴い出した。
昨日の夜、予約投稿されていた小説はもう既に公開されている。だけれども、それを確認する気すら起きない。いつもは気になって何度も確認していたPV数も、読者数や評価の値の変化も、全てがどうでもいい。見たくもない。
あの話に書かれていたことは、あまりにも気味の悪いものだった。あの話の最後の句点を読み終えた時、僕の手は震えていて、呼吸は浅くなり、だらだらと気持ちの悪い冷たい汗をかいていた。
そしてその気持ち悪さは、小説との偶然の一致が起こるたびに増し、重い現実感としてのしかかってきた。
そして今、その気持ち悪さと僅かな恐怖を抱えた僕の足はずっしりと重くなり、100メートルも無いはずの駅から学校までの道のりが、遥か宇宙の果てを目指す道のりであるかのような錯覚に陥る。
その道のりが悠久に続くように思えても果ては来るもので、いつの間にか僕は教室の扉の前に立っていた。
そのまま扉の前でぼおっと突っ立っていると、いきなり目の前の扉が開いた。
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