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必然の出逢い
病気がちで、中々外に出る事が出来なかった。
そんな私を不憫に思い、両親は家で楽しめるものは何でも与えてくれた。
嬉しかったし、有り難かったけど、テレビや漫画の中の日常は、他の人より体験した事の無い私には、どれも理解が出来なかった。
そんないつもの日常の中、気まぐれにつけたラジオから流れる音楽は、私の凪いだ心に波をたてた。
その人の歌はどれも、私のボヤけた世界を色鮮やかにしてくれる。
生きる意味を持たなかった私に、生きる力をくれた曲。
元気になった私はアルバイトをし、初めての給料で、大好きなあの曲の入ったその人のアルバムを買った。
これは私の宝物。
私の人生を素敵にしてくれるスパイスなのだ。
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