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「あの人類などではない異色の生物を見たのだろう?それの特徴を教えてくれないかね」
「あ、あぁ。えと、鉄かな。鎧と槍を身に付けてました。それと、鱗の肌をしていました。あれは一体何なんですか?」
「ふむ。鱗の肌か...。初めて聞くな。因みにその質問には答えられない。私達も知らないからね。ただ、この世ならざる者なのは間違い無い」
僕はよく分からない場所に連れていかれた。話の内容は事件中に僕が見た事。特にあの気味の悪い正体不明の怪生物について。
「そういえば颯馬君は、なぜ助かった?」
「はぁ?いや、それは何故でしょう?」
「私達の知る情報では、怪生物は近くにいる者全てを抹殺していく。君の友人は刺されたというのに、近くにいた君は刺されていない」
「いえ、僕は刺されましたよ。2回。でも、どちらも外れました。1回目は、運良く。2回目は友達が守ってくれたから...」
「そうか。その友達は残念だったな」
「はい...。致命傷では無かったので一命は取り留めてますけど」
僕がそう言うと彼は驚いたような、呆けたような顔をした。
「...生きているのか?」
「...?生きてますよ」
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