彼の想いも世界からはみ出した

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ウダウダと、思考の迷宮をさ迷っていながら。私は、準備をする。 悩みながらも、現実的な行動がとれる。 彼に会えるのは、嬉しい。 悩むのは私の勝手だと、理解はしている。 世の中、私の思い通りになんかならないし。 それが、現実…だ。 恋愛問題は、特に。 相手がいる訳で、私の一存では無理な事がある。 それくらいの分別は、持っている。 冷めているのではなく、そんなものだと。 今までにも、恋はしたけど。 そんなに、振り回される経験はなかった。 いつも、余力が残っていた恋愛経験だった。 異常な臆病でも、プライドが高い訳でもないけど。 あまり深みにはまる事はなかった気がする。 でも…。 今回は、少し違う気配を感じている。 何が…とは、言えないけど。 そして、少し…それが恐い気もする。 ……私らしく…ないな…。 結構、ことなかれ主義。 あんまり情熱人間では、ない。 恋愛も、そんな感じ。 無気力ではないが、前に出るのは苦手。 そう言えば、ミキが。 【梓…何か、いつもと違うね。】 そんな事を言った。 【でも…。そんな梓、いいと思う。】 そう言って、笑っていた。 ミキは私と違って。 特攻隊長みたいな、明朗活発な人。 彼女に誉められるのは、なんだか嬉しい。 個人的には彼女の様な人に憧れるから。 私らしくないけど。 それが良い時もあるのだろうか? でも、無理をすれば破綻してしまいそう…。 性格がそうそう変わらないのと同じだ。 いくらミキに憧れても、彼女の様にはなれない。 表面上は真似る事は、出来ても。 自分自身の中で、負荷がかかるから…。 私の変化は、大丈夫なのだろうか?
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