第1章 にわか雨

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10代…思春期。 多分、だいたいの人は初恋なんてものを経験する? でも、初恋の定義なんて曖昧で実際は『誰になるのかな?』なんてことも。 でも、誰かしら想い出の中にはいるはず。 私…天城(あまぎ)ヒカルもそう。 ガールズトークの主役は、気になる『あいつ』で毎回持ちきりである。 当時の私の『あいつ』は、中学の同級生。ありきたりの極み。でも、高校に入学したばかりの私には、世界の限界値。 大人になって振り返ってみたら、狭い世界。 でも、私の世界の全て。 まだ、高校というステージに馴染みきらない私は、中学のつながりが、友達・あいつ…とにかく全てだった。 実際に『あいつ』が、好きなのかも定かではない。 とにかく、参加したかったのかな? 恋愛…彼氏・彼女…みたいな話題に。 誰が誰と付き合ったとか、別れたとか。 ○○が、××に告ったとか…とにかく、話題は尽きないあの頃。 学校で散々話して、マックによってカラオケして、帰ってからも、何時間も話し込んでいた。
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