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卒業アルバムは、かなりのレア・アイテム。
これだけで、何時間もトークが弾む。今日は私の番だった。毎日、1人ずつ持参して楽しむ。
『ヒカル、ヒカル!!』
『何?』
『この人、友達!?!?』
全員が期待感を持って私に熱視線。
隣のクラスのページじゃない。…誰?
友達が差した指先の人物。
げっ…!!
神山君。忘れかけてた、想い出が蘇る。
『友達ではないけど、知らない訳でもないし…。』
突然の事で、歯切れが悪い返答になる。
今更ながら、懐かしく淡い罪悪感が込み上げた。
『超イケてる~』
『ね~、合コン!!』
『共学!?男子校!?』
『…たしか、共学だけど男子校に近い形態で、○○区の学校だったかな?』
ちなみに、うちの高校から比較的近い場所であった。
イケてるんだ、神山。
悪い気はしなかった。
だが、恋愛系では前に出るタイプではなかったから恥ずかしいエピソードは、自慢する気にはならなかった。ただただ、悪い気はしなかった。
『…連絡は、とれるけど。友達って訳ではなかったから…期待は、しないでよ!!』
これを世間では、安請け合いと言うのだろう。
ついつい、見栄を張ったに近い。
…最悪!!!!
あぁ、自分でまいた種とも言うなぁ。
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