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放課後、商店街のコンビニに行くと、多島くんが待ち構えていた。
由希乃の出勤時と退勤時に会うのが二人の日課だったのだが。
「やあ、由希乃ちゃん」
店先で缶コーヒー片手に由希乃を出迎えた多島くんが声をかけた。
「ども」
「あれ? どうしたの? どっか具合でも悪い?」
「あの、メッセ、見てくれました?」
「えーっと……あ、ああ、あー……ごめん。見てない。昨日遅くまで勉強してたから……」
「そう……ですか。勉強してたんなら、仕方ないですね」
「ごめん、うち帰ったら確認するから」
「…………一言くらい返事くれてもいいのに」
「ごめん、最近あんまり勉強出来なかったんでつい……ごめん」
「……じゃ、そろそろお店行くんで」
「うん、またあとで。由希乃ちゃん」
終始むすっとしたまま、由希乃は本屋へと去っていった。
「まいったな……。俺、やらかした?」
残ったコーヒーを飲み干して、多島くんは空き缶をゴミ箱に放り込んだ。
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