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「へぇ、志鷹…凌は、いつも、何時起きなんですか~?」  厭味っぽく言ってやる。その前に、名前で呼ぶのに慣れてなくて、苗字が出てしまうが…  それから、自分は早々に、手作りの朝食に手をつける。…見た目はあれだがまぁまぁの出来。 「何時起きかは決まってない。早いこともあるが、朝食を食べることはなかった」 「あっ、そう。じゃ、無理に食べなくてもいいからね」 「いや、食べていいなら、頂くよ」  そこで、自分が「どうぞ」と言い忘れていたのに気づく。2人しかここにいなくて、2人分、並べているのだから、そこは察して食べればいいのに…  ──いや、これは僕が悪いか。これは遠慮するだろうパターン。 「どうぞ」  それで、ふたりで「いただきます」と、かなり略式に手を合わせた。 「久しぶりだな… 朝食なんて、すごく懐かしい」  料理を口にしても、やはり味の感想ではなかった。 「姉さんと暮らしていた頃を思い出す…」 「あ、…凌のお姉さん、すっごい美人だったよな。覚えてる」  高校の時、一度ならず二度、見たことがある。懇談会と、2年生の時の体育大会でだ。  おばあちゃんなのかお母さんなのか微妙…な年齢の保護者らの中、異世界から舞い降りた天女に見えた。  事実、かなりの美人だった。     
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