113人が本棚に入れています
本棚に追加
事故
事故は本当に怖い・・・。
なぜ、事故は怖いのか。
それはそれを予期できないからだと僕は思う。
僕はその本当に怖い事故に遭い、左足を膝上から失い、大切な記憶をも失ってしまった・・・。
今の僕が覚えていることは本当に少ない。
・・・と、僕は思う。
と、言うのも僕は僕の記憶を失ってしまっているので今の僕が覚えていることが本当に少ないのかどうなのかさえも今の僕にはわからない。
記憶を失った僕がそれでもしぶとく自分のことで覚えていたのは自分の名前と自分の職業、そして、その職業に対するプライドだけだった。
そして、僕以外の人のことで僕が覚えていたのは自分を産み育ててくれた両親の名前と顔だけだった。
その他の記憶も今、少しずつ取り戻してはきているけれど、それらは不透明なものやことが多く、難解なものやことも多い。
そして、その反面、そのどれもが新鮮で面白い。
僕の毎日はいつも発見と驚きに満ち溢れていて何かと忙しい。
最初のコメントを投稿しよう!