本屋さんと液タブ

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「たぶんだけれど……くれは、アナタが真島くんにべったりになったのって仕事のストレスも関係しているんじゃない? 例えばミスが増えてよく怒られるようになったとか」  くれはは読子の説教に黙ってしまう。  実際に最近の彼女は仕事中にミスを繰り返していて、そのストレスを真島と夜遊びすることで発散していた。  ミスの原因が真島相手の色ボケにあり、ミスをしてストレスを溜めるたびに彼に寄りかかる悪循環に彼女は陥っていた。  真島の方はくれはとは違ってフリーターのヒモ男である。いろいろあってくれは以外の相手には賢者になっているとはいえ彼の本性は性に飢えた猿、雌から求められれば繁殖しないわけがない。  そんな二人の悪循環は思っていた以上に深刻になっているようだった。 「図星みたいね。だったらあと二日、この土日で死ぬ物狂いになって書き上げなさい」 「そんなことを言われても」 「いまのアナタは何もできない愚図よ。だからこそ約束の本くらい書き上げてみなさいよ。それが出来ればきっと自信が付くから」 「でも……明日は約束があるから読子が手伝ってくれないと……」 「間に合わないと判断したら手伝ってあげるから、さっさと仕度をしなさい! ペンタブは持って来たんでしょうに」  読子に尻を叩かれてくれははしぶしぶ書き始めた。     
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