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 大洋は照れたように笑う。そして自分の濡れたTシャツを脱いだ。そのまま二人は争うように服を脱ぎながら、部屋に入る。身体にはりついたそれは、脱ぐのにとても手間取り、あせる。 「九月……、九月」  大洋が九月の名を呼ぶ。その声は甘く、その手は温かい。  なんだ、これ。誤解を招きそうな優しさと思いやりじゃないか。  最も肌にはりついて脱がせにくい最後の小さな一枚を取り除かないで一部ずらされ、そこから顔を出した性器を手の窪みに包まれる。  やり方が、ぎくしゃくしている。これまでいろいろやってきただろう? 一通りの九月を知ってるはずなのに、初めてみたいな指。 「なんか、大人しい」  カッとなるが、下手にリアクションするのもバカみたいだ。唇を噛んで耐えた。 「どうしてそんな死にそうに悔しそうな顔してるんだよ」  そんなの死にそうに悔しいからに決まってる。  九月は、ゆるみきっただらしない顔を、咎めるように睨みつけた。 「……ね、舐めて」  大洋は九月に指を差し出す。九月は泣きそうになる。  手首から舐めあげ、親指の付け根をやさしく噛んだ。そのまま、武骨な親指を口に入れ、性的な動きで、舌を絡ませながら吸い上げた。 「は、感じる」  大洋は、指をゆっくりと出し入れする。口の中をファックされる。 「た……い……よ、お、ン、あ、も、むり、勘弁して」  どんどんやばい感じになり、九月はすぐに音を上げる。     
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