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「ハウ、それでは新しい旅立ちに・・・乾杯!!」
『乾杯っ!!』
グラスが合わさる音が響き渡る。
俺達は宿屋の1階にある少し広めの食堂で新たな出会いと旅立ちを祝った。
ランプの灯りがともり、他の宿泊者達の賑やかな声が食堂内を包む。
出発地点という事もあってその喧騒は他の街の比ではない。
俺達の座るテーブルにはすでに木製のテーブルが壊れるんじゃないかと思う程の料理が並んでいる。
たどたどしいセルヴィの挨拶が終わり、俺達はそれぞれの料理に手を伸ばした。
「さあて、今日は呑むわよぉ!!」
(あっ、やっぱり飲むのか。)
おそらく日々の鬱憤からアルコールに逃げているだろうルカは、その予想通り料理そっちのけで酒を飲みはじめた。
酒場にいた時と同じように髪をおろし、先程武器屋で買った法衣を脱ぎラフな格好をしているルカの今の姿はとてもじゃないが僧侶には見えない。
『私、聖職者なんでお酒はちょっと・・。』
そんな雰囲気など一切無しにお酒を飲み続けている。
そして。
「ギャハハッ、酒持ってきらさいよ!酒!!」
【酔っ払いが現れた】
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