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そこでシズのその言葉にフィエンドもまた熱に浮かされて、シズの首筋を強く吸う。
その微かな痛みを伴うキスですらもシズは感じてしまう。
やがて唇を離されて、シズは起ったようにフィエンドを見る。
「フィン、痛いよ」
「ごめん、でも俺のものだって強く印をつけたいから」
「うう……仕方がないな」
シズが大きく溜息をついて、今度は自分の服を脱ごうとボタンに手をかけようとして、フィエンドに止められる。
「フィン?」
「俺にシズを脱がさせてくれ。だって結局、あんな形でしかシズの体を味わっていないわけで……」
「覚えているんでしょう?」
「いるけれど……これが俺にとってシズとする初めてだから、だめか?」
フィエンドにねだられてしまえは、シズとしては拒めない。
大体こういう所を見ればフィエンドは可愛いと思う。
けれどこんな少し弱さも含んだ様子をフィエンドが見せるのはシズの前だけなのだとシズは気づく。
そしてそれが特別だといわれている気がして、嬉しくなって、
「分った、これが僕にとっても初めてだよ。だから、全部フィンにお任せするね」
その言葉にフィエンドはシズにキスをして、シズの服に手をかけていく。 素肌に時折フィエンドの手が触れて、それだけでシズは体が震えてしまう。
多分緊張しているとシズは自分でも思う。
こうやってお互いに想いが通じ合ってするのは初めてだから。
やがてズボンを下着ごと脱がされて、一糸纏わぬ姿にされたシズ。
そこでフィエンドが脱ぎ始めたので、シズは手を伸ばしてフィエンドのボタンを外していく。
けれどそれはフィエンドには衝撃だったらしく、
「シズ、しなくていいから」
「……僕だってフィンが欲しいから。だから言う事を聞かないもん」
「……シズが煽るのが悪い」
そのまま前だけをはだけさせたフィエンドが、シズの体に圧し掛かる。
そしてシズが何かを言い出す前に、シズの胸の突起を弄り始める。
「あっ、あぁ……やぁあっ、ああ! ぁあっ」
きゅうぅと軽く指でつままれて、指でこねられて、シズはびくっと体を震わす。
引っ張られたかと思えば押されて、その巧みな動きにシズは耐え切れずに逃げ出そうとするが、気づけば手をフィエンドの手でベットに縫いとめられていて逃げられない。
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