第二章『受験戦争前の戦争』

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「おはよーさーん!!」 やがて六郎(ろくろう)を筆頭に次々といつものメンバーが教室に入ってきた。 そして六郎は教壇で大声で先生のマネをはじめた。もうまじで大声でうるさい。 「おっしゃああああああああああああ!!!!出席確認するぞオラーーーー!!!」 教室が声の振動でビリビリきしんでいる気がする。だまれ!!うるさい!! 「がんだあああああああああああむ!!!名簿がんだああああああああああむ!!」 あまりの大声に何人かが耳を塞ぐ。 「ちょっとうるさい!!!六郎!!!」 「おい!!やめろ!!」 クラスから大ブーイングをうけているがそれで快感を覚えた六郎はさらに過激になる。 「じゅぎょおおおおおおおおおおおおおう!!!!まなびいいいいいいいいいいいい!!」 ……うるさすぎる。やばい気絶しそうだ。 パシッーー 渇いた音に六郎は止まる、教壇では学級長のゆずこが六郎にビンタをした後だった。 そして誰もが思う。全く持って意味が分からない状況だったと。
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