第三章『くたびれた青春』

5/94
68人が本棚に入れています
本棚に追加
/630ページ
「……わかりました」 今日の先生は少しいつもと雰囲気が違う でもそれは先生が不器用ながら僕達を励まそうとしているのだとすぐにわかった。 先生は離婚もしたし人生ほぼ終わりかけてるけどちゃんと生徒の事で頭がいっぱいであった。 「さあわかったらいただこうじゃないか!!」 「たくさんあるからいっぱい食べてちょうだいね」 班事に網を囲むテーブル席に座っている、不思議なもので仲間に囲まれていると不安は無くなった。 「よーし! 今回の勝負! 絶対に負ける訳にはいかない! ここで腹一杯食うぞ!」 宇土(うと)がクラスメイトの旗を掲げる様に大きい声で言った。 焼き肉屋さんの換気扇の音が聞こえる。 「私達! 今回の勝負で負ける訳にわいかないわ! 沢山食べて頑張りましょ!」 ゆずこはクラスメイトの旗を掲げる様に大きい声で言った。 「おお! 頑張ろうぜ!」 「うどん!」 「あんなクソ野郎に負けてたまるか!!」 「うおおおおおお!」 クラスのフィーバーは大盛り上がり。 「若いって良いですねー! 皆まっすぐで!」 先生は活気にあふれる生徒を見て微笑みながら店長に話しかけた。 「……え? なにか言った?」 店内は騒がしいからしょうがないっちゃしょうがないよね
/630ページ

最初のコメントを投稿しよう!