第三章『くたびれた青春』

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5班 「よし! どんどん食べるぞ!」 「えへへへー、焼き肉なんて久しぶりだよ!」 「鶏肉はタンパク質が豊富で肌に良いのよね!」 「ほなどんどん焼いてくで?」 「うん! どんどんいこう!」 しばらくして焼き肉が焼けたよ。 満面に焼き色が着いた肉の大地に流れるはさらっとした美しい脂の川。太古の恵みのように贅沢に凝縮された旨味のタレ。 この2つが運命の赤い糸の様に出会い産まれる至高の旨味はまさに味の最高峰 「この部分はランプって言って脂分が少ないんだよ! それと味が着いてるからそのまま何も付けずに食べるのが一番おいしいよ」 「へえ! 逢沢(あいざわ)詳しいね!」 「美の為には食の知識を深める事も大事なのよ」 「私は味が大事だな! えへへへ」 「じゃあ頂くでござる」 和光(わこう)は肉を口へ運ぶ 「……旨い! すごい旨いでござる!」 噛む程に広がる味と幸せ。表情が柔らかくなり筋肉の緊張もほぐれる様に幸せそうだ。 「俺も食べる!」 「ワレモ!」 「どんどんいくで!」
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