第三章『くたびれた青春』

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沖野(おきの)は自分の部屋で女性向けの雑誌を読んでいた。 「いいな……私もこういう服着てみたいな」 沖野はベットから立ち上がり全身が見える鏡の前に立ってみる。 「こんな感じかな?」 あどけない笑顔で雑誌のモデルのようなポーズをとってみる。 「……」 やがて我にかえり笑顔がなくなった。顔も身長もスタイルも到底モデルのようにはいかない 、鏡から離れ倒れ込むようにベットに身を預けた。 「……私なんて」 「鳥ちゃん! ご飯出来たわよー!」 一回から母親の呼ぶ声が聞こえる 「は、はーーい! 今行く!」
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