第三章『くたびれた青春』

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8月30日 30という数字は月の終わりを予感させる。 といっても算数のテストで答えが30の問題がでても月の終わりは予感しない。 融通を持って言葉を理解しないとこんな事を考えてしまうから気をつけようね!! 「もうすぐ1日だね」 「ああ明後日だな」 ガリレオールに集まった僕と上岡(かみおか)六郎(ろくろう)とU-22、勝負の日は近く皆がその内容を気にする。 「9月1日は手口(てぐち)が来るのかな?」 「どうかね!まずアイツが真面目なルールを準備するなんて思えないぞ!」 「クソ野郎め!! スタンガンをぶっ放してやりてえよ!! ……六郎に」 「え!? おれ?」 「もしも手口との戦いになったらしんどいだろう、アイツは不老不死だからな」 4人は先が見えない暗闇になげだされた戦士、戦士は魔法使いを守る役目がRPGにはある。 「はいおまたせ、1瓶1470円のインスタントコーヒーだよ! ここで一杯何円か計算しても無駄だとわかっているよね? 飲み物は2万円だぞ?」 「おじいちゃんー!!」 喫茶店の奥から千尋(ちひろ)が顔を出して言う。 最近の千尋は化粧が薄くなった。最初宝石展に行った時の気合いの入り方は何処へやら 「いやいやまた無料かい? フフフ結構だね! 結構やばいね! 経営が……」 「私が大人になったらおじいちゃんに楽させてあげるから」 「本当かい? フフフ結構だね!」 2人の仲の良さは相変わらずだ。
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