第三章『くたびれた青春』

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ーーー15分後 「おーい六郎(ろくろう)、別の日にするか?」 「……」 六郎は聞こえないフリをする。 そのとき遠くからマンモス高校のジャージを着た人たちが現れた。 「おいおい? あれマンモス団地高校のやつらじゃね?」 「まじだ? 相変わらずシケた奴らだな! はははは」 マンモス高校は嫌味な生徒が多い。実際そういう学校って結構あるよね? 学校規模で人って似るから。 「なんだ?」 六郎はそれに気付く 「こんなところで何してんだよ? はははは」 「意味わかんねー」 不良生徒と不良生徒は争う運命にある。 「ちょっと待てお前達!! なめてるだろ? アメを? それかガム?」 「なんだお前?」 「俺は六郎だ! またの名を成人男性応援隊のリーダー六郎だ!!」 「は? 頭おかしいんじゃねーか?」 「お前達の数々の暴言!! 野球で懲らしめる!!」 「……野球?」 マンモス高校の生徒であろう人たちは笑い出す。 「いいぜ野球? 下らないお遊びに付き合ってやるよ!」 後ろの何人かは笑っている。それを気にせず六郎は坂口(さかぐち)の方を見て行った。 「そういう事だ! 坂口! いいな? 勝負はまた今度! 今回は協力だ!」 「俺たちもやるのか?」 やりとりを他人事のように見ていた坂口はゆっくりと立ち上がる。 で……でかい……多分×××もでかいだろう!! マンモス高校の生徒は坂口のヌッとした大きさにメッとした。 「俺たちの答えは決まった! お前達と戦う!」 何処かで聞いた事ある台詞…… 六郎はパクリ野郎だった。
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