第三章『くたびれた青春』

26/94
前へ
/630ページ
次へ
女子生徒が集まっているのは珍しくガリレオールではなかった。 クラスメイトの刀味亜美(とうみ あみ)の家に集まっている。 彼女の家は昔ながらの風貌でとてもでかい家。 話したことない生徒もいるであろうが、全員集合なのであまり関係がないだろう。 大広間に集まった3ーC女子達は仲の良いグループでかたまっている。 「せっかく集まったから皆でお話したいよね」 千尋(ちひろ)沖野(おきの)に言うと沖野は静かに頷いた。 「ねえ!! みんな!! ここに輪になって話そうよ!!」 広く聞こえる様に言うと仲の良い人と隣同士ではあるが皆が輪になってくれた。 本当に仲の良いクラスだね! 「えーっとじゃあ1人ずつ自己紹介していく?」 千尋が言うと輪になった皆は笑った。 「うどん!!」 大声で関係ない言葉をいう生徒は女子生徒の中にいた。 「まあ色々話しようよ! まず大星(おおほし)さんの話を聞きたいな!」 ゆずこが和気あいあいとした空気の中で言う 「わ……私か? そんなに面白い事は言えないぞ?」 「あはは、面白い事は言う必要ないんだよ!」 それに笑う生徒達に大星は少し照れくさかった。 和気あいあいと楽しく時間を共有する。今世界に必要なのは憎しみではない。 わかっているのに世界がそうならないのはなぜだろう? 一体自分の為にどれだけ憎しみをまわりに振りまけば人間は満足するのであろうか?
/630ページ

最初のコメントを投稿しよう!

68人が本棚に入れています
本棚に追加