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4人の席は決まっている。
入ってすぐ右の外が見える席、マスターのいるカウンターから遠くないこの席はマスターにとっても特別な席で、いつも4人の会話をきいて微笑んだり急にキレたりまるで我が子供のような君たちの成長を心から楽しみにしている。
だから辛い事があったらいつでもきなさい。
「マスターいつものポテトフライ2つね!」
「じゃあ俺は海老フライとハンバーグ定食」
六郎と奇下はいつものメニューをメニュー表を見ずに注文する。
「ふむ……ではクラブサンド」
上岡は鞄から読書用の本を取り出した後に静かに注文した。
「俺はガムを外で買ってくるよ」
4人がメニューを頼む
マスターは微笑みながら拭いていたグラスを棚に戻しながら言った。
「こんな昼間から、悪い子達だ。今日は学校をさぼったのかい?」
「いやー違う違う、マスター今日はテストだから半日だぜ!」
「ついでに明日から夏休みなんだよね!!」
「それは結構な事だね……」
読み取りにくい表情のマスターはタバコに火を付け、大人な香りをふりまいた。
「それで、注文したメニューは何だっけ?」
表情1つ変えないで言う。
「えーっと」
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