回想

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回想

 僕が初めて会ったあの日、 彼女は  ただただ無邪気でキレイだった。  可愛らしく、  憎しみを知らない。  けど、それは無知なだけだった。  表裏一体。 裏が存在しなければ、 表も定義不可能になる。  それは、人の感情にも言えるようで、 彼女からはあるモノが欠けていた。  それに気付くのは、もっと速くても不思議はなかったはずだ。  そう、 あの日でもよかった。 彼女と初めて会った日。   咲くはずの桜が、全て散っていた日でも。  これから想い還すのは、 彼女と僕の日々。   暖かな日々の記憶。
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