「センセー、私、今日、死のうと思う」

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「ねぇーセンセー、私、センセーのこと好きだよ」 「そう、ありがとう。俺もキミのこと嫌いじゃないよ」 「ありがとー」 これが私たちのいつもの会話。 理科準備室なんて、中学まで全然好きじゃなかった。 いや、どっちかってゆーと嫌い。特に匂いが。 生理中とか嗅覚が過敏になってる時は、今でもちょっとキツい。 でも、センセーがいるから、我慢する。 お腹が痛くても、頭痛くても、気持ち悪くても、センセーに会いたいから、会ったら、なんか、もうちょっと頑張れるかもって思えるから。 「センセー、これ、主席番号抜けてるよ?」 「えー?……あぁ、アイツまた宿題忘れたのか…」 アイツ……いつも無いから、名前知らないけど、いつも宿題を忘れる『アイツくん』。 いいなぁ……一年生なのに、センセーにもう覚えてもらったんだ…
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