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ミンミンと鳴くセミ。雲ひとつない晴天の空。暑い夏は、高校生にとっては敵だ。
この日も私はいつものように部活動の剣道の稽古に励んでいた。暑くても、重い防具を身につけていた。最悪なことにここの武道館は風通しがこの校舎内では最悪!大型の扇風機を回しても汗が止まらなかった。
熱中症対策はしっかりしていたはずなのに。幼い時から剣道を続けていた私は体力には自信があった。しかし、面を打とうと振りかぶった瞬間、天井が見えた。そして、そのまま目の前が真っ暗になった。
…涼しい。ふかふか。ツーンとする消毒液の匂いに気づき、私は目を覚ましたことに気づいた。
真っ白のベットの上に寝かされていた。防具は外されて、道着も流され、体操服の姿だった。何が起きたのかさっぱり分からなかった。
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