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他にも、なぜかその子からは睨まれたり、舌打ちされたり…。私にはよく分からなかった。
だって、その子に嫌なことをしたこともないし、そもそも話すらしたこともない。なのに、なぜそんなことをしてくるのか…。
もうすぐHRの時間だ。早く行かないと…。でも、行けない。ただコンクリートの地面を眺めていた。
「あれ?白川さん?どうしたの、授業始まるよ?」
紀伊先生の優しい声が聞こえた。その瞬間、私の目からたくさんの涙が溢れた。泣くつもりもなくて、急に自分の意識とは別に。
「何かあったの?とりあえず、保健室に行こう」
紀伊先生は私の右手を優しく握り、そのまま保健室に導いてくれた。
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