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保健室は静かで、私のほかには誰もいないようだ。
私は靴を脱ぎ、保健室の中へ入った。ソファに腰掛けた。
「担任の先生に伝えときますね」
紀伊先生は私の担任の先生、近藤先生に内線をかけて伝えてくれた。
辺りを見渡す。奥にはベットのスペースがあり、あとは事務机とパソコンがあった。おそらく紀伊先生が仕事で使うのだろう。
暖かい紅茶を淹れてくれ、私はゆっくりと飲んだ。不思議と落ち着き、いつの間にか涙も止まった。
「ゆっくりしていってね。あまり誰も来なくて、先生も寂しかったから」
と紀伊先生はフッと優しく微笑んだ。
「はい。あの…」私は先ほどのことを話した。色んなことを含めて。
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