2.教室に行けない理由

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その日を境に私は、教室に行くことができず、保健室で居るようになった。保健室で勉強はできるものの、なぜか行けない。 担任も困った表情だ。 「勉強できるなら、戻れるだろ?」 「…行けません」 大げさにため息を疲れた。ああ、この先生は今、私のことを面倒だと思っている。私だって好きで教室に行かないわけじゃないのに。 「早く戻れよ」 そう言って保健室を出て行った。高校2年生の私にとっては単位も大事だ。このままじゃ、留年してしまうことも分かっていた。 焦る私をよそに、紀伊先生は変わらず接してくれた。 「何か原因があると思うの。ゆっくりでいいから見つけていこうね。単位だって、なんとかなるから」 「はい」
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