1.きっかけは些細なこと

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銀色の車体は、太陽の光でギラギラ輝いて眩しかった。後ろの席に横に寝そべる。車はゆっくりと発進した。 「体調管理ぐらいしっかりしろ」 父の声はやや不機嫌だった。 「このくらいの暑さにも耐えれんのか?」 途中から寝たふりをして、聞こえないふりをした。 水分もしっかり取って、休憩もきちんとしていた。けど、それでも倒れてしまった。体調管理がしっかりできてないと言われても…。 結局、家に帰るまでずっと責められ続けた。もううんざりだ。家に着いた私は、客間の和室でクーラーをつけて、寝た。 …その後、母にも怒られた。看護師の仕事をしているだけあって、父よりも的確に責められた。 みんなして責めてから、なんだよ。 私の心はすでに壊れかけていた。これは些細なきっかけだった。
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