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銀色の車体は、太陽の光でギラギラ輝いて眩しかった。後ろの席に横に寝そべる。車はゆっくりと発進した。
「体調管理ぐらいしっかりしろ」
父の声はやや不機嫌だった。
「このくらいの暑さにも耐えれんのか?」
途中から寝たふりをして、聞こえないふりをした。
水分もしっかり取って、休憩もきちんとしていた。けど、それでも倒れてしまった。体調管理がしっかりできてないと言われても…。
結局、家に帰るまでずっと責められ続けた。もううんざりだ。家に着いた私は、客間の和室でクーラーをつけて、寝た。
…その後、母にも怒られた。看護師の仕事をしているだけあって、父よりも的確に責められた。
みんなして責めてから、なんだよ。
私の心はすでに壊れかけていた。これは些細なきっかけだった。
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