Lie 12

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「…なんか豪華すぎじゃない?」 「柚莉が張り切っちゃって…妹ができたみたいで嬉しいんだって」 金城くんの呟きにエプロンを外しながら祈さんが答える。 私がいることで喜んでもらえることは嬉しい。 嬉しいけどー… 「子供っぽくてごめんなさい」 そう言って照れ笑いをする柚莉さんは、女の私から見ても可愛いなと思った。 柚莉さんを見る度に胸がきゅっとなる。 金城くんから愛されて羨ましいという気持ちと、どこかでこの人には敵わないという気持ちと。 だって。 ちら、と隣にいる金城くんを横目で見る。 金城くんは唇を噛みしめて、目を細めて柚莉さんを見ていた。 ねぇ金城くん。 その目に一体どんな感情を孕んでいるの。 金城くんがこんな瞳をするのは、柚莉さんの前でだけだから。 そう思うと、さらに胸が痛んだ。
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