Lie 12

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「ただいま」 「お邪魔します」 金城くんの家には、もう祈さんも柚莉さんも来ていたみたいで、玄関に靴が並んでいた。 「わあ〜雛ちゃん!久しぶり!」 「こんにちは、お邪魔します」 「柚莉が雛ちゃんにすごい会いたがってて、ごめんねわざわざ来てもらって」 「妹ができたみたいで嬉しくて、つい」 「…兄貴、柚莉さん。俺ら夕飯まで課題片付けてくるから邪魔しないでね」 ー…私は、柚莉さんの前の金城くんを見るのは2回目だけど。 もしかしたら毎日のように、こうして祈さんと柚莉さんを見ているのかもしれない。 なんて地獄なんだろう。 「後でお茶持ってくね」 「ありがとう柚莉さん」 金城くんはこんな地獄でいつも息をしてるのかな。 もし自分だったらと考えたくもないくらい、そんなの苦しい。
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