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「ただいま」
「お邪魔します」
金城くんの家には、もう祈さんも柚莉さんも来ていたみたいで、玄関に靴が並んでいた。
「わあ〜雛ちゃん!久しぶり!」
「こんにちは、お邪魔します」
「柚莉が雛ちゃんにすごい会いたがってて、ごめんねわざわざ来てもらって」
「妹ができたみたいで嬉しくて、つい」
「…兄貴、柚莉さん。俺ら夕飯まで課題片付けてくるから邪魔しないでね」
ー…私は、柚莉さんの前の金城くんを見るのは2回目だけど。
もしかしたら毎日のように、こうして祈さんと柚莉さんを見ているのかもしれない。
なんて地獄なんだろう。
「後でお茶持ってくね」
「ありがとう柚莉さん」
金城くんはこんな地獄でいつも息をしてるのかな。
もし自分だったらと考えたくもないくらい、そんなの苦しい。
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