Lie 12

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今同じクラスにいても、話すことは多くない。 挨拶したり、部活の連絡事項話したり、たまに授業の話したり。 だけど。 そのたまに話す言葉が、朝当たり前のよつに交わす挨拶が、私にとってどれだけ意味があるのか。 …きっと、金城くんは知らない。 「…小倉さん、文理どうすんの?」 私が差し出した英文に目を通しながら呟く。 たった今私が考えてた内容だったから、心を読まれたのかと思ってドキリとする。 「文系…かなあ。数学特別得意じゃないし」 「…ふぅん」 金城くんは英文から一切目を逸らさずに、手に持ったシャーペンを回しながら 「…じゃ、一緒だ」 そう言った。 ー…あぁ、もう。 この人はどれだけ私を好きにさせたら気が済むんだろうか。 好きだ、好きだ、好きだ。 好きすぎて苦しくて、口からこの想いを吐き出してしまいたくて。 ー…そんなこと死んでも出来ないけど。
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