Lie 12

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わかってたことなのに。 それでもそばにいようって決めたのに。 簡単にぐらつきはじめる自分が嫌だ。 「ほら、2人とも座って!」 柚莉さんに促されて、入口で立ち尽くしていた私たちは食卓についた。 ハンバーグにポテトサラダ、野菜とお肉の炒め物にオニオンスープ、そしてご飯にフルーツ。 ほんとに自分をもてなしてくれてるのがわかるメニュー。 妹、か。 私は本当に柚莉さんのことをお姉さんのようにだなんて思えるんだろうか。 好きな人の、好きな人なのに。 「じゃあ食べようか」 お茶を入れて持ってきた祈さんからコップを受け取りながら、その言葉に頷く。 「柚莉さん頑張ったね。料理苦手なのに」 「…佑くんほんと意地悪だよね、雛ちゃんの前でそんなこと言わないでよ」 「わざわざ、ありがとうございます…」 2人の慣れたやり取りにすら嫉妬する。
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