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どうにか頑張ってご飯を押し込むけれど、やっぱり用意してもらったぶん全ては食べきれなくて。
「…ごめんなさい、ちょっと少食で」
「いや柚莉が作りすぎてるだけだから気にしないで」
結局すぐにギブアップして、祈さんに温かいお茶を出してもらっていた。
もっと上手く立ち回りたいのに。
どうして上手くできないんだろう。
金城くんはこんなに上手なのに。
柚莉さんや祈さんに勘づかれることなく、毎日を過ごせているのに、どうして私の方がこんなふうになっちゃうんだろう。
私がこんな風だからなんだか空気が重くなってしまって、柚莉さんが気遣って話してくれて、祈さんがそれに乗って、金城くんがそれに突っ込むっていう流れまでできている。
私はそれにどうすることも出来ず、ただただ笑っていた。
私だけ部外者だって、言われてる気分だった。
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