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「ー…失礼、しまーす…」
からから、と扉を開くと、そこには熱気が篭っていた。
どうしたらいいか分からなくて、きょろきょろしていると、気付いてくれた人が話しかけてきた。
「あー、ファンの子は上の観覧席でー…」
「……本物、ですか?」
ちゃんと話さないといけない、と頭では思っていたのに、口に出ていたのは全く違う言葉だった。
「え?」
「あっ…ごめんなさい!」
明らかに変な目で見られてしまった…!!
「あ、あの、私マネージャー希望で、見学したくて!」
慌てて取り繕うようにそう言うと、目の前の人は固まってしまった。
「し、柴崎準さんですよね?!私、去年のインターハイ見てて!憧れて、この高校に来たんです!」
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