106人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんかさー、キョウちゃんと田中っちって、ビジュアル的にはそれはそれはベストカップルって感じだったけど、全然性格合わないよね? 二人ともバリバリの武闘派じゃん。キョウちゃんはもっと穏やかな感じの子の方が合うし、田中サンも、バカで優しげなタイプの男の方がいいと思う」
「Thank you for your analysis!」
「はは、Not at all!……なあ、キョウちゃん、俺はキョウちゃんだったらウカのこと引き下がれる気がする。カズイに渡すよりはマシ。ウカのこと、実際どう思ってんの」
「はっあ?」
突然の言い草に俺は、思わずテキストから顔を上げた。
「そう睨むなよ。こえーな」
「何言ってんのかさっぱりだ。意味わかんねーこと言ってないで、あんな異常な穴やめて、他の適当な女んとこ行け」
「それはできないね」
俺の提案をノー笑顔で、ヨージは却下した。
「それできたら、苦労しない。ウカが誰かと……カズイともだけど、ヤってんのとかマジ頭狂いそうに腹たつ……。でもキョウちゃんなら、なんとなくしゃあねえな、って感じはするんだ、不思議と」
「ワーオ、そりゃ光栄だ」
「最後まで聞けよ。俺もさあ、やっぱ、ウカのことおかしいって思ってるんだよ。その、以前、なんてゆうか……謝ったんだ。俺もカズイもウカにひどいことしてきたから。そしたらウカが、俺の事もカズイの事も好きだから、過去のことはどうでもいいって言うんだ。カズイはアホだから、『ラッキー、終了!』だけど、俺はそれ、信じない」
最初のコメントを投稿しよう!