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03
「こーんなヒトザト離れたスタバで、べんきょーっすか?」
学校の連中が絶対来るはずがない、へんぴなとこにあるスタバの二階でテキスト開いてたら、ヨージがミントの葉のういたソーダっぽいのを片手にやって来て、勝手に俺の前に座った。
俺は当然のごとく完全無視を決めこむ。
「あっれ、がっこーの課題じゃないっぽい」
英会話教材は、ネットで取り寄せた。スカイプでネイティブがレッスンしてくれるやつ。なぜならバーニングマン、来年は絶対この目で見たいから。
ヨージは俺が貼ってるPCの壁紙を見て、「これなにー」と聞くが、俺が答えないので、自分のスマホでさっさと検索を始める。
「へえー、『ネバダ州の砂漠の中に、夏のある時期だけ街ができて、金銭を媒介としない様々なお店やワークショップ、ライブにパーティー、アート、……最後に木でできた巨大なバーニングマンを燃やす』……ふーん、スゲー楽しそう。みんなで行こうよ」
……「みんな」って誰だよ。
そう俺が思ったのをすぐ察したヨージは、笑っている。
「ねーか、さすがに。へへ」
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