出会いは突然に。

14/14
191人が本棚に入れています
本棚に追加
/363ページ
私に向かって敬礼をする彼をしばらく見つめる ・・・・・・・うそ・・・・・・・。 そう言われてみると・・・・そんな気も・・・・・ 「あかねちゃん」 彼が笑顔で私を呼ぶ。 「え・・・・いちゃ・・・・・・・。って、このナンパ野郎ぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!」 頭をスパーンと叩いてやった 「いでぇっ!!! 何するんだよー」 「何するんだよーじゃ、ないわよ!このナンパ男!! いつから、そんなチャラい男になったのよ!!バカちんがー!!!!」 「あかねちゃん、変わってないね~。 相変わらず男勝り・・・・・・」 頭を抑えて涙目の彼の横で 母が 「そうなのよ~。こんなんじゃ、彼氏もできなくて困っちゃう」 そう言って、笑い合っている この野郎・・・・ 怒りに震えていたが、ここで ふと我に返る 「あ!!!それどころじゃないんだって!!携帯落としてきちゃったんだっ!!!お母さん!ちょっと もう一回駅まで送って!!!!」 「え。無理よ?お母さん もうお酒飲んじゃったもの。」 そう言うと、片手を上げて缶ビールを見せる 紅茶飲んでたんじゃないんかーい!!!! ガックリしていると 「ほんなら、俺が送ってくよ。」 「は?無理。」 こんなナンパ男に送ってもらうなんて 一人で行った方がマシだ 「あら、良かったじゃない。えいちゃんなら安心っ」 母の大バカ発言に目を剥く 「はぁ?こいつと一緒の方が危ないから!!!」 「まぁまぁ」 そう言って、彼が私の背中を押して玄関へ向かうと 母が笑顔でヒラヒラと手を振っているのが見えた このバカ母~!!娘をオオカミに差出しやがったなぁぁぁぁ~!!!!
/363ページ

最初のコメントを投稿しよう!