個別指導は大変だ その弐

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「まさかだったわ… 悪魔って、旺盛ね…」 「オレは大好きだぞ、悪魔」  悦子は笑顔でオレの右腕を取り、ふたりで食卓に姿を見せた。いきなり友梨に睨まれた。そしてハンナに変わったが、すぐに友梨に戻って堪えたようだ。これは友梨の修行になるんだなと思い、悦子にキスでもしてやろうかと思ったがさすがにそれは控えた。その代わり、友梨の妖艶なベッドでの姿を映像と音声付で考えてやると友梨はモジモジとし始めて、急に普通になった。    オレは思考を止めたが、ニャデュラがいきなりデヴィラのような美人に変身してオレに抱きつこうとしたがコウがそれを阻止した。 「なぜここでいきなり抱きつくんだ? そしてなぜ変身した。 …お前、まさかオレ達にウソを語ってはいないだろうな…」  オレは本気で疑ったが、その気配はなく衝動的なものだったようだ。 「…ああ、私…」 「ヒトの思考を読むからそうなる。悦子との映像と音声も出そうか?」  ニャデュラは小さく首を振った。これ以上はただのイジメになりそうだったので控えることにした。 「この思考はオレにとって自衛策でもあるからな。下手に読まない方がいいぞ」     
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