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「創り直した方が良さそうだな。これはデカ過ぎると思う…」
掌の上に、五メートルほどの巨大な土の塊が乗っていた。このままヘヴィーに与えると魔力の重みで動けなくなる可能性があった。だがこれを入れ込んだらどうなるのか試したかったのだがさすがに自重した。オレは混沌に土の魔力を戻し、一番小さく土の魔力を創り出した。
今回は掌サイズだが、これでも一番小さいのかと少々呆れてしまった。
「この程度ならきっと大丈夫だろうが、あまり魔力を放出するな。できる限り小さくイメージしろ。ヘヴィーが魔力切れを起すからな。始めは慣れが肝心だ。その後で思いっきり鍛えろ、いいな」
直樹は神妙な面持だ。ヘヴィーはヒト形に戻った。黒い巨人で、どこからどう見ても悪者だったが、大汗をかいていて可愛く思えた。オレは浮かんで、ヘヴィーの胸に土の魔力をゆっくりと入れた。直樹もヘヴィーも、もう終わり?と言うような顔になった。
「さて直樹、打ち出す塊を極力小さくイメージしろ。そして一発だけ撃ってみろ。白や黒のエネルギー弾と同様の能力が必ず付くからな、それを使って飛ばしてみろ。そこから技を磨き、更なる技を作り出せ」
「はい、功太さんっ! ありがとうございますっ!」
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