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クラーネちゃんがいなくなると、いよいよわたしの番がまわってきました。
さきの3人のようすを見ていたので、もうなにもこわいことなどありませんでした。
もちろん、なみだなどひとつぶも落ちてきませんでした。
目の前のシクシクは、まるで同情をさそうかのごとく、とてもかなしそうな顔をわたしに向かってアピールしてきましたが、そのお面とはうらはらに、シクシクのからだは力づくでわたしのからだをひっぱっていました。
シクシクはなんだかいそいでいるようすでした。
まどろっこしいと思ったのでしょうか、シクシクはついにわたしをせなかにかついで四足歩行で走ったのです。
両親にろくにわかれのあいさつもできぬまま、わたしはシクシクにおぶられて、ニンゲンの世界を旅立ったのでした。
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