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「さっきうちのクラスの子が心晴に告白したいって言ってたから、私、勝手に断っちゃってさ、悪いことしたなーって思ってたらあんな結果に」
「うっそ! 誰!? 気になる!!!」
「教えなーい」
「意地悪! いいでしょう、減らないじゃん!」
「機密事項」
「機密ならそんなちょこっと漏らすことしないでぇ」
ごめん山野君、本当に、ごめんなさい。名前は絶対に明かさないから、さっきの話を使わせて!
私は心の中で、同じクラスの山野君に謝罪をする。
「ほら、心晴は燈也君のことだけ考えてればいいんだよー」
なんて、言葉にするとズキンと痛みを伴う。でも――心晴がかぁっと顔を赤らめて、すごく幸せそうな顔をするから……
どうか、早く消えて、私の恋心――そう、祈るしかない。
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