朝日 参

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 休日の夕方は車通りも多く、道は混んでいる。冬になればイルミネーションで彩られるこの道を、タクシーは躓きながら進んだ。  開場まであと数分、恐らく到着までもあと数分。  もしも彼に会ったら、何て言おう。  久しぶり、元気だった? 今はどうしてるの?  聞きたいことがたくさんある。  そして――聞きたくないこともある。私が知っている彼の話はそう…… 「久しぶりー!!!」  タクシーを降りた私に飛びついてきた、懐かしい親友―― 「久しぶり!」  一段と綺麗になった親友の姿に、私は懐かしさが込み上げて、なんとも言えない気持ちになってくる。  私たちは近況報告をしながら連れだって会場に向かった。  ねぇ、話したいことがたくさんあるよ、聞きたいこともたくさんあるよ―― そして、聞けないこともある。  ねぇ、心晴、どうして――?
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