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『アイ君に会いたいな……』
キタ―――!!! いや、来ちゃ駄目なんだよ! 会える訳ないだろ!?
『ちょっと忙しくてね。会えないんだ』
『一目だけでいいから』
『本当に無理なんだよ』
『大丈夫よ』
なにが大丈夫なんだ?
『じゃあ、今から行くね』
……えっ? 俺の所へ? 冗談だよね? 分かるはずないよね?
『ちょっと待ってよ!』
……
……
もしかして、住所が特定されるキーワードをつぶやいていたのか? どうしよう? 冗談だよって言ってくれ! なんで反応が無くなったんだ!?
とにかく逃げよう。財布とスマホをポケットに入れ、部屋を飛び出そうとする。しかし、部屋の外から漂う異様な雰囲気を感じて立ち止まった。
誰かいる……少しだけドアが開き、隙間からツインテールらしき髪が見えた。
「ひいっ!」
視線を逸らして窓から逃げ出したいけど、金縛りにあったかの如く動けない。
不気味な音を立てながら、ゆっくりとドアが開いて行く。そこには……
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